「お金は増やしたいがリスクは負いたくない」という悩みの解決策として、元本保証の資産運用がよく挙げられますが、本当なのでしょうか?
先に結論を述べておくと、「リスクが低いという一面だけしか見えていない」という人にはおすすめできません。求めていたものと違った、なんて結果にならないように、具体的にどういうことなのか、説明していきたいと思います。
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元本保証の資産運用とは?
銀行預金や国債、社債、貯蓄型保険、公社債投資信託などがある
まずはじめに、「元本保証の資産運用」について少し説明しておきますね。
投資を行う際にはじめに掛かってしまう費用を元本と呼びますが、資産運用を行う経過で不利益が出てしまった場合でも、この元本として支払った費用は必ずそのまま戻しますよ、という約束事を「元本保証」といいます。
出典:財務省 個人向け国債
出典:財務省 ライフステージ別ガイド
例えば、Aという金融商品に10万円投資したとします。その後、たとえAの価値が10万円を下回ってしまったとしても、元本である10万円は運用先から自分の手元に戻ってくる、といったようなお話です。
このように、元本が保証されているものに投資をして、資産運用を行うことを元本保証の資産運用と呼びます。
皆さんにも馴染みの深い、銀行預金などがその代表例で、1000万円までは元本保証です。銀行に預けたお金がなくなってしまうかも、なんて心配をする人はあまり見ませんよね。
出典:預金保険機構 万が一金融機関が破綻した時
損をする可能性が低いものに人が惹かれるというのは自然なことです。では、どうして一概におすすめすることができないのでしょうか。次は、そうすることができない理由についてお話ししていきます。
おすすめできない理由
元本保証は損はしないがお金を増やすことは難しい!
元本保証の資産運用と呼ばれるものには、先に述べた銀行預金をはじめとし、個人向けの国債や地方債、社債、貯蓄型保険、公社債投資信託(MRF)などがあります。
それぞれメリット・デメリットはありますが、総じていえることは損をすることはほぼない代わりに、資産を増やすことはむずかしい(超ローリターン)、という事です。
銀行預金というのは、人々からお金を投資してもらい、そのお金を運用することで利益を得る。そしてその利益の一部を投資者に利息という形で還元する投資と同じ形だ。そして、元本保証されているからかそ、ローリターンなんだが
— 魅捺-minatsu- (@Friedensvertrag) 2012年6月3日
なので、この「超ローリターン」の部分を知らずにはじめてしまうと、資産運用でお金を増やしたいと考えていた場合に、時間の無駄となってしまいます。
これが、一概に元本保証の資産運用をおすすめできない理由です。
そしてこれらの運用方法の中には、投資を行う際に元本の最低金額が高いものや、投資期間が決まっていていつでもはじめることができないものなどがあり、実は初心者にはハードルが高めとなっています。
iDeCo(イデコ)で節税対策がしたい、などというような人にはおすすめですが、「お金を増やすこと」が目的なのであれば、やめておいた方がよいでしょう。
- 元本保証は「超ローリターン」=雀の涙。お金を増やすことには向かない
- iDeCoは節税対策はできるが、お金を増やすことには不向き
出典:マネーの手帳 元本保証で資産運用したい!6つの方法と特徴
出典:マネタス iDeCo(イデコ)節税メリット3点を検証!毎月5,000円の掛け金でも合計152万円も節税に?
お金を増やしたいなら、多少リスクを取ってでも投資しよう
多少のリスクをとるとお金は増えやすくなる!
さて、ここまでのお話で、お金を増やしたい人には元本保証の資産運用はおすすめできない、という点についてはご理解いただけたかと思います。ここからは、お金を増やしたい人は何をすればよいのか、についてお伝えしていきます。
投資をする、という行為自体に変わりはありませんが、お金を増やしたいのであれば、多少のリスクは負ったとしても、ロボアドバイザーでの自動資産運用、ソーシャルレンディング・不動産クラウドファンディング、インデックス投資やアクティブファンドへの投資など、多少リターンが望める運用方法に挑戦してみるとよいかもしれません。
しかし、運用方法が変わったとしても、元本保証の資産運用と同じようにそれぞれのメリット・デメリットなどの情報は必ず押さえておき、自分の要求に合った選択を行いましょう。
- お金増やすためには多少のリスクをとることも必要!
- 自分に合った投資方法を選択する
多くの日本人が理解してないと思うのは投資というのはいい配当がある投資にはその分だけリスクが伴うということです。つまり大きく儲かる可能性もあるぶん大きく損をする可能性もあるということ。よく日本人が騙されているのが元本保証で高配当というパターンです。
— 東野(トゥーヌ) (@sTDjWP0fVUn4Oqt) 2019年3月7日
確定拠出年金が、損な制度と思うなら年金受給資格の年齢になるまでずっと、元本保証にして運用しなければいいだけ。
俺は、嫌だけどね#確定拠出年金
— はるやま(100株)ふるお (@zeni_gebafuruoh) 2019年2月22日
出典:VERITAS INVESTMENT さまざまな種類があるJ‐REIT ローリスク・ローリターンからハイリスク・ハイリターンまで