ここ数年で耳にする機会が増えたフィンテック。
フィンテック(FinTech)とは、金融(Finance)と技術(Technology)を組み合わせた造語です。
一言でフィンテックといっても非常に範囲が広く、お金を扱う会社や業務、全てが、フィンテックの範囲ということができます。
身近なところでは、スマホを使った決済もフィンテックの1つです。
それ以外にも
- 今まで人間が行ってきた投資アドバイスをAIが人間の代わりにアドバイスする投資サービス(ロボアドバイザー)
- 複数の口座やクレジットカード情報を登録することで家計簿を一元管理することができる家計簿サービス
- クラウド上で確定申告など会計関連のサポートしてくれる会計サービス
- 簡単にECサイトを構築し、クレジット決済を導入できるサイト作成サービス
- 車の運転状況を電子端末で読み取り、安全運転すると保険料を割り引く保険サービス
- 銀行を通さずに中小企業や個人がお金を集めるサービス
などなど、フィンテックとは既存の銀行や証券会社、保険会社の金融業務に情報技術を付加することで、世の中を便利に変えていくサービスです。
この記事では、日本の大手フィンテック企業から世界のフィンテック企業まで、実例をあげて解説していきます。
Contents
日本のフィンテック大手企業の例
最近は〇〇Payサービスが多い
フィンテックは、野村総合研究所や電通グループ、日本通信株式会社など多くの大手企業でも事業を展開しています。
野村総合研究所では、総合不動産サービスプロバイダーである、ケネディクス株式会社と合弁会社ビットリアリティ株式会社を設立し、非上場の不動産ファンドへ個人投資ができるようになっています。
出典:PRタイムス オンライン不動産投資プラットフォーム「ビットリアルティ」が第1号ファンドの募集を開始
電通グループでは、個人データ銀行事業に出資し、パーソナルデータを本人同意のもとで管理、提供する仕組みを提供しています。
出典:マネージン ISID、電通グループの「個人データ銀行」株式25%を取得
日本通信株式会社では、金融庁がおこなった「FinTech実証実験ハブ」において
実証実験の結果、サブSIMを用いた新たな本人認証方法は、ワンタイムパスワード等を使用する現行方法と同等以上のセキュリティ(取引内容の改ざん防止を含む)を確保しつつも、利便性を損なわずに本人認証等が実現可能であることを確認でき、本人認証等へのSIMカードの活用が金融取引の安全性の確保や利便性の向上に資する可能性があることが示された。
と金融庁より評価されています。
出典:日本通信株式会社 日本通信、金融庁の結果公表を受けFinTech実証実験の概要および結果を公開 〜インターネット金融取引、世界最高の安全性を実現〜
また、メルカリやLINE、楽天では決済や送金のできる、「メルペイ」「LINE Pay」「楽天ペイ」をそれぞれ展開しています。
次は、日本のスタートアップの実例を見ていきましょう。
日本のフィンテックスタートアップの例
Money Forward
個人向けには家計簿アプリを提供しています。
法人向けには「MFクラウドサービス」を展開しています。
出典:マネーフォーワード
連携できるサービスが多く、銀行・クレジットカード・証券会社・FX・年金・携帯電話・ポイントなど日常のお金に関することを広い範囲でカバーしています。
フリーランスや複業(サイドハッスル)をしている人向けに確定申告を簡単にしてくれるサービスがあるのも嬉しいところです。
CAMPFIRE
群衆(crowd)と資金調達(funding)を組み合わせた造語、クラウドファンディングを行うためのプラットフォームを提供している会社です。
資金調達のために、金利や株式ではなく、モノ・サービス・体験といったプロジェクトを通してしか手に入らないリターンを提示することで資金調達を行います。
信用をお金に変えることができる、新しい時代の資金調達方法と言えます。
出典:CAMPFIRE
BrainCat
ブロックチェーンを利用した相互扶助の実現するためのプラットフォーム「Gojo」を提供しているスタートアップです。
通常の保険では、カバーできないところを、家族や仲間内でお金を積立て必要になった際に、積み立てていたお金からお金を給付することができます。
出典:Gojo
お金のデザイン
質問に答えることによって、世界の上場投資信託(ETF)から最適な商品を売買してくれる「THEO」を運営しています。
毎月1万円から投資が可能なので、資金少なくても投資を行うことができます。
出典:THEO
世界のフィンテック企業の例
仮想通貨関連が多い
海外に目を向けると、その国の発展の程度により展開しているサービスが異なります。
金融大国アメリカでは、日本に比べ、仮想通貨関連のフィンテックが多数有りますね。
一方中国では、インターネット損害保険の「衆安保険」が通販サイトの返品送料保険や、フライト遅延保険などでフィンテック100に3年連続で選ばれています。
また、アフリカでは、銀行口座を持っていない農家のために信用力をスコアリングする「SAVE」というフィンテックを展開しています。
まとめ
インターネットの登場で、世の中にイノベーションが起きたようにフィンテックにも、インターネットと同じレベルで金融にイノベーションを起こす可能性が高いです。
今後もフィンテックの動向は要チェックです。