海外に遅れをとったものの、日本にも「MaaS(マース)」によるモビリティ革命の波が来ています。
MaaSが普及することにより、自動車メーカーは従来のビジネスモデルが通用しなくなり、大きな変革が必要となるでしょう。
すでに自動車メーカーは、MaaSの普及の流れに乗ろうと動きだしています。モビリティ革命として注目される「MaaS」とは何なのか、MaaSの要とも言えるシェアリングエコノミーや、自動運転も合わせて解説していきます。
Contents
Maasとは?
移動手段をITとつなぎ、モノではなくサービスとして提供する
MaaSとは「Mobility as a Sarvice(モビリティアズアサービス)」のことで、MaaSはモビリティ(移動手段)革命として注目されるサービスです。
電車やバス、タクシーなどの移動手段を組み合わせてサービスを総合的に提供し、利用者の移動をよりスマートにします。
MaaSは、それぞれの移動手段をIT(情報技術)とつなぎ、複数の乗り継ぎから予約、決済までをスマホで完結することもできるのです。
海外ではすでにモビリティ革命が始まっており、フィンランドでは2016年より「Whim(ウィム)」というスマホアプリのサービス提供が本格的に始動。また、提供会社であるマース・グローバルは2019年に日本市場に参入するとされています。
出典:日経クロストレンド 「MaaS(マース)」クルマや交通機関での移動がサービス化
日本のMaasサービスは、トヨタ自動車が提供するスマホアプリ「my route(マイルート)」が挙げられます。
シェアリングエコノミーと自動運転
車は所有するものでなく、シェアするものになる
高齢者や、車に興味を持たない世代の増加にともない「使いたいときにだけお金を払い、車を利用できるサービス」の需要が増加しています。
これにより、MaaSの要とも言える、シェアリングエコノミーや自動運転のサービス提供が進んでいるのです。
移動手段の多様化によりスマートシティへ
シェアリングエコノミーや自動運転バスが普及することで、生活の質や通勤の利便性などが改善されるでしょう。ICT(情報通信技術)の活用で、都市から人々の生活までスマートになるのです。
出典:volkswagen 自動運転の基礎知識
自動運転は、まだ法やインフラの整備が必要なため、完全自動化にはなっていません。しかし、2020年には実現できるよう、政府や各メーカーが研究と開発を進めています。
車の運転をAIに任せながら優雅な通勤ができるのも、そう遠くはない未来で実現するのではないでしょうか。
出典:volkswagen 自動運転の基礎知識
関連銘柄は?
狙い目はIT企業や電子部品会社
MaaSに関連する銘柄は自動車メーカーだけでなく、サービスへ進出を狙うIT企業や電子部品やソフトを開発するメーカーも狙い目です。
自動車メーカーはテスラ(アメリカ)やトヨタ自動車(日本)などに注目しておきたいところ。
部品やソフトなどのIT企業では、アプティブ(イギリス)やパイオニア(日本)、村田製作所(日本)が狙い目です。
出典:TOYOTA トヨタ自動車、カーシェア等のモビリティサービスに向けたモビリティサービス・プラットフォームの構築を推進