泉佐野市

【2019年6月からの規制法成立!】総務省、ふるさと納税のアマゾンポイント・ギフト券還元自治体を除外!

総務省、ふるさと納税に規制!アマゾンポイント還元は今後NG。

生まれ育った故郷や応援したい自治体に寄付ができる「ふるさと納税」。
税金が控除されるだけでなく、お礼に地域の特産品をもらえるお得な制度として、利用する納税者が年々急増しています。

自治体もより寄付を募ろうと、アマゾンギフト券やサーティワンの商品券など、さまざまな返礼品を取り扱うところが出てきました。

最新情報 2019年5月9日追記:

とうとう、ふるさと納税制度を使い、かなりの税収を(うまく)集めていた自治体4つが、制度の対象から外されることになりました。

6月1日以降は、この4自治体分に寄付しても、控除の対象にならなくなるため、本当の単なる寄付になりますのでご注意!!

2019年3月27日追記:
ふるさと納税規制を強化する内容を盛り込んだ「改正地方税法」が、参院本会議で成立しました。

2019年6月1日から施行されます

2019年2月9日追記:返礼品、寄付額30%以下のふるさと納税改正案が閣議決定。

NHKより
閣議決定された地方税法の改正案は、ふるさと納税の返礼品を寄付額の3割以下にすることや、地場産品を使うなど、これまで総務省が自治体に通知の形で示してきた基準を明記しています。そのうえで、基準を守っている自治体を総務大臣が制度の対象に指定するとしています。

指定を受けなかった自治体は、ことし6月以降、制度の対象から外れることになり、寄付をしても税制上の優遇措置が受けられなくなります

 

この記事でわかること
  1. ふるさと納税の規制内容とは?
  2. 税制改正大綱とは?改正の施行はいつからか?(2018年時、総務省に電話で確認したので、その会話内容をまとめてシェアしています)⇒この時の電話取材の通り、2019年6月1日からの規制で、改正地方税法が正式に成立しました(2019年3月27日)※詳細は後述
  3. なぜ総務省はこのような規制に踏み切ったのか?

これは、完全にアマゾンギフト券で、2018年末に100億円還元キャンペーンをやっていた「さとふる」もターゲットですね。

5月末までは、逆に規制かかっていない形です!
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そもそも、ふるさと納税自体の仕組みがいまだに分かっていない・・という方はこちらの記事をどうぞ。

マンガやイラストを使って、仕組みや流れを解説しています。
シンプルに言うと「住民税を、”先払い”で好きな自治体へ納税できる制度」ですね。

ふるさと納税いまだに意味が分からない人へ
【ふるさと納税のわかりやすいや仕組み・やり方】意味が分からない初心者の方へ、漫画・イラストでシンプルに解説!【漫画で解説!】ふるさと納税の仕組みについて、まだ意味不明・意味が分からない人へ、漫画でシンプルにわかりやすく解説する記事です。ふるさと納税は「翌年の住民税の前払いで、税金を寄付の形で前払いした先の自治体(どこでも選べる)から、返礼品がもらえる。寄付した分、翌年は住民税が少なくなる(前払いしているので当然)、手元には返礼品がある!」という流れです。...

ふるさと納税の規制とは?いつから?分かりやすく解説

2019年2月8日に閣議決定され、3月27日にふるさと納税規制強化を盛り込んだ「改正地方税法」が成立、6月1日に施行される

2019年3月27日に成立した改正地方税法のポイントは下記の通り。

  • 総務省が、今後ふるさと納税で特例の税額控除を受けられる自治体を指定
    やりすぎの自治体は外される見込み?? 例:大阪泉佐野市・静岡小山町など
  • 返礼品については、「寄付金金額の3割以下の地場産品」と定め、その範囲に限る
    Amazonギフト券などは対象から消える可能性が高い
  • 自治体からの指定の申し出を4月10日まで受け付け、新たな基準で寄付金や返礼の状況を精査する。
    4月10日以降は、どの自治体もかなり返礼品絞ってくる事が予想される!
  • 地方財政審議会と相談しながら、5月上中旬をメドに指定の告示
  • 6月1日以降の寄付は、指定を受けた自治体のみ税制優遇を受けられる

という内容でした。

かなり手厳しい規制ですね。
もう各自治体は、目立った還元率をうたうことが出来ず、今後どのような手を打ってくるのか注目です。

大元になった2018年12月14日に発表された税制改正大綱案とは?

「還元率3割以上実施する自治体にはペナルティも含めた内容」に強化されるという意味合いの要綱です。

与党が税制調査会を中心に翌年度どのように税制を変えるべきかまとめた資料が、その「税制改正大綱(案)」ですが、下記のような内容が盛り込まれていました。

平成31年度税制改正大綱

40p:
<個人住民税>
(10)個人住民税における都道府県又は市区町村(以下「都道府県等」という。)に対する寄附金に係る寄附金税額控除について、次の見直しを行う。

① 総務大臣は、次の基準に適合する都道府県等をふるさと納税(特例控除)の対象として指定することとする。
イ 寄附金の募集を適正に実施する都道府県等

ロ イの都道府県等で返礼品を送付する場合には、以下のいずれも満たす都道府県等
(イ)返礼品の返礼割合を3割以下とすること
(ロ)返礼品を地場産品とすること

② ①の基準は総務大臣が定めることとする。

③ 指定は、都道府県等の申出により行うこととする。

④ 総務大臣は、指定をした都道府県等が基準に適合しなくなったと認める場合等には、指定を取り消すことができることとする。

⑤ 総務大臣は指定をし、又は指定を取り消したときは、直ちにその旨を告示しなければならないこととする。

⑥ 基準の制定や改廃、指定や指定の取消しについては、地方財政審議会の意見を聴かなければならないこととする。

⑦ その他所要の措置を講ずる。

(注)上記の改正は、平成31年6月1日以後に支出された寄附金について適用する。

〇総務省
平成31年度地方税制改正(案)

制度の健全な発展に向けて、一定のルールの中で地方公共団体が創意工夫をす ることにより全国各地の地域活性化に繋げるため、過度な返礼品を送付し、制度 の趣旨を歪めているような団体については、ふるさと納税(特例控除)の対象外 にすることができるよう、制度の見直しを行う。

◎ 見直し後の制度の基本的枠組み
○ 総務大臣は、地方財政審議会の意見を聴いた上で、次の基準に適合する地方 公共団体をふるさと納税(特例控除)の対象として指定する。

① 寄附金の募集を適正に実施する地方公共団体

② (①の地方公共団体で)返礼品を送付する場合には、以下のいずれも満たす地方公共団体

・ 返礼品の返礼割合を3割以下とすること
・ 返礼品を地場産品とすること

要するに、ふるさと納税を実施できる市町村が「総務大臣により指定され、場合によっては取り消しもできる」ということです。

返礼品範囲としては、「寄付金の3割以内」、「地場産品とすること」とあり、このあたりで還元率が高いギフト券などは規制されそうです。

2018年12月に総務省に電話取材した際の会話メモをシェアします(今後また取材時に更新します)

2018年当時、総務省窓口に電話して聞いてみています。
今後また最新情報を電話取材してみたいと思います。

総務省トップ > 広報・報道 > 報道資料一覧 > ふるさと納税に係る返礼品の送付等について
(問い合わせ窓口)

総務省連絡先総務省への電話実施日時:2018年12月26日

ちさと
ちさと
この6月1日から、というのは確定ですか?
ご担当
ご担当
まだ「案」という状態ですので、確定ではありません。2019年1月以降の国会で成立を目指していくことになります。

⇒2019年2月8日追記・・閣議決定され、確定しましたね。

ちさと
ちさと
規制や取り消しというのは本当ですか?
ご担当
ご担当
税制改正大綱に記載の通りです。

「規制」というよりは、ずっと各自治体には、寄付金の3割まで、そして地場産品でというお願い・依頼をしているのですが、各自治体ごとの思惑や事情もあり、なかなか全国一律になっていない事も事実です。

我々としては、引き続きお願いもしていきますが、上記案の成立になれば、ペナルティーも含めた対応になっていきます。

ちさと
ちさと
ペナルティーとは?
ご担当
ご担当
その自治体に国民の方が、ふるさと納税の寄付金をしたとしても、控除の対象外になってしまう、という事です。
ちさと
ちさと
え!それは国民側としても、重要な点ですね。

せっかく寄付して何か返礼品貰えても、控除対象外になってしまっては、「ふるさと納税の活用」になりませんね・・。

状況は分かりました。ありがとうございました。

丁寧に色々と教えてくださいました。

ペナルティで外されてしまった自治体に寄付しても控除の対象にならないため、必然的に寄付金はその自治体には一切集まらないことになるでしょう。

納税者にとっては、お得な返礼品や高い還元率は嬉しいかぎりですが、今回の規制によって返礼品のラインナップは、残念ながら徐々に見直されていく流れは間違いありません。

まとめますと、下記の通りです。

  1. アマゾンギフト券など、地場産品ではない高い還元率の返礼品を行っている自治体は、規制対象
    (場合によっては、控除対象外の自治体として、ペナルティが強制執行される可能性も)
  2. 返礼品の額と還元額の合計が、寄付額の3割を超えた場合も規制対象にすることを検討

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規制は、ふるさと納税ポータルサイト側にも影響?

総務省は2018年12月中旬、ふるさと納税のポータルサイトと一部の自治体が共同し、アマゾンギフト券の還元キャンペーンを実施していることを問題視しています。

各都道府県に対して、同キャンペーンの契約内容などの回答を求める文書を送付しており、回答結果を精査して規制対象と判断した自治体は公表する方針とのことです。

この動きを受け、開始わずか1〜3日ほどで同キャンペーンへの参加を中止する自治体が次々と出てきました。
(どこが直ぐ辞めたか、などは記載を控えておきますw 圧力に屈したか・・)

今回の規制は自治体だけでなく、ふるさと納税のポータルサイトに対しての指導にも踏み切った形ともいえます。

これは完全にさとふるの100億円還元キャンペーンがターゲットですね。

2018年度末は元気にキャンペーンやってましたね(笑)。
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なぜ、総務省はこのような規制強化に踏み切ったのか

ふるさと納税の趣旨に反する取り組みを一部の自治体が行っている、という事を問題視しているため

ふるさと納税は本来、自分の故郷や地方の自治体の取り組みを応援する仕組みとして生まれました。

しかし、返礼品の人気によって市場が拡大したことにより、自治体同士による競争がどんどん過熱していきました。

地場商品ではないiPad(福岡県行橋市)や、アマゾンギフト券(北海道八雲町など)を返礼品にするほか、返礼品の還元率が100%を超える(和歌山県和歌山市など)自治体も出てきています。

国とこのふるさと納税の在り方についてバチバチやっている、大阪のとある市も有名ですね。(私は嫌いではないのですが)

ふるさと納税やりすぎの泉佐野市、総務省からの名指し見直し要請に反論も
【復活】ふるさと納税やりすぎの泉佐野市、除外から一転、逆転勝訴!(国地方係争処理委員会~最高裁で判決)すごい展開・・ふるさと納税やりすぎの泉佐野市とは、どのような自治体でしょうか? 総務省からの名指しでの見直し要請も受けており、反論の会見を開くなど対立構造となっています。今後のふるさと納税はどうなっていくのか、泉佐野市の動向やクチコミをまとめてみました。...

このような自治体は全体の1%程度といわれていますが、その1%の自治体がより多くの寄付額を集め、規制を守っている自治体は寄付額が減っているという現状を正すために、総務省が規制強化に乗り出したということです。

ふるさと納税規制に対する国民の意見や口コミは?

Twitterでの口コミでは「やめてぇ」という声や、「規制かかる前に急げ!」などの声が見られますね。

アマゾン以外の他のポイントに対する規制は?

現時点では楽天ポイントやTポイントへの規制は強化の対象外

今回発表された規制内容には、アマゾンギフト券によるポイント還元を取り締まるとありますが、それ以外のポイントについての言及はありません。

つまり、現時点では楽天ポイントやTポイントなどは規制強化の対象ではないということです。

しかし、過去に総務省は返礼品に対する規制として、「金銭類似性の高いものは送付しないようにすること」と自治体に呼びかけています。

具体的な内容として挙げているものは、下記です。

  • プリペイドカード
  • 商品券
  • 電子マネー
  • ポイント
  • マイル

この中には、ふるさと納税事業・サイト運営を営む事業者などが付与するポイントも含まれています。

前述の通り、2019年6月以降には、ふるさと納税の対象となる自治体は総務省が指定するなど、よりルールが厳格化されます。

総務省が定める規制を自治体が守らない場合、その自治体はふるさと納税の対象外となり、寄付をしても特別控除を受けることはできません。

このように、ふるさと納税の返礼品に関する規制はどんどん強くなっています。

今回の規制では主にアマゾンギフト券に焦点が当てられていますが、アマゾン以外のポイント還元や商品券なども今後議論する見通しとのこと。

ギフト券やポイントは自由に使い道を選べることで人気の商品ですが、来年には総務省が直接介入するため、そのような返礼品は大幅に規制されることでしょう。

まとめ:このポイント規制を見据えると、駆け込みにならないように、早めにふるさと納税を上限まで実施すべき!

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