平成20年度、制度が誕生したての頃のふるさと納税は、受け入れ件数が約5万3千件。
それが10年経って平成30年度では「2,300万件」に膨れ上がりました!
画像出典:自治税務局市町村税課
利用者が増えた理由は返礼品の力もありますが、ふるさとチョイスや さとふる など制度をカンタンに利用できるようにしたポータルサイトの存在が大きいです。
最初の頃は寄付の上限額の計算が難しく、やりすぎてしまい「ただの寄付」になってしまってへこんだ方も多かったもの。
今ではサイトごとにシミュレーションですぐに納税額上限がある程度わかるようになり、はじめての方でも取り組みやすくなってきています。
ただ、少しずつふるさと納税が浸透していくなか、一部の自治体ではデパート並みの品揃えでお得すぎる返礼品が出てきて問題に。
自治体と関係のない商品券を返礼品にしたところもありました。
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返礼品合戦はデッドヒート……。
納税する側にすれば「いいぞ!もっとお得にしてくれ!」な思いですが、総務省が「そういう制度じゃないからね!ルール作ります!」と動く事態となりました。
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Contents
2019 年 6 月の法改正により返礼率が渋くなったため寄附額へ影響が発生
総務省が定めたルールは以下の通りです。
- 返礼品の割合は寄附額に対して3割以内
- 返礼品はその地域の地元産品に限る
- 自治体側の運営にかかる経費は全体で寄付額の5割以下
同じ金額でも量が減る、もしくは量が同じなら必要寄付額が上がった
何でもありのお得すぎる返礼品問題が注目されていましたが、じつはそれにかかる経費も問題でした。
事実、平成29年度の寄付総額3653億円のうち、55.5%の2027億円は経費だったという結果に。
半分以上が経費であり、自治体には半分以下の税収しかない計算です。
そんな理由から、今回の法改正では経費にも上限が設けられました。
しかし、これで煽りを受けているのは納税者。
経費を調べてみたら5割を超えていた、ギリギリだったなどがあり、結局は「量は同じだけど高くなった!」「前よりも内容量が減った!」が散見されることに……。
ふるさと納税、お米もうなぎも高くなったなぁ。
— mi (@miwwwaco) July 13, 2019
ふるさと納税、3割を基準にすると10000万円だった物が15000円〜17000円になってて、かなり高くなった印象を受けるわ。
— ひみこ (@himiko_777) May 18, 2019
ずっと長野県飯山市の幻の米を食べてたんだけど、ふるさと納税で高くなったので…ゆめぴりかに変更してみた。美味しいぞ…
— やなのん (@yananon) November 6, 2019
@宮崎県都城市
いつもは豚肉の都城市で1年くらいぶり?の高千穂牧場のアソートセット。〝ヨーグルト&ドリンクバラエティ〟セット。
にソーセージが2パックついてます。
ちょっと量が減ったかな#ふるさと納税 pic.twitter.com/dEGHCT40aw— なっぴ (@nakizb) May 27, 2019
これまでの内容がよかっただけにこのような事態に……。
参考:産経新聞
ポータルサイトごとの違いに、寄付額の差がある模様?
自治体側の手残り金額への影響か?
法改正で返礼率の3割、経費は5割以下と金額を決められたも同然ではありますが、まだまだお得なことに変わりはありません。
しかし、ポータルサイトごとに取り扱っている返礼品に差が出てきています!
泉佐野市のふるさと納税。元々同市納税してたので、なんか違和感有ったんだけど。以前頼んだことのある肉の定期便で比較すると、同じ返礼品で納税額が3万円高くなってる。因み写真左がふるなび、右が今回の直サイトともに2/6現在。少し様子見だな。 pic.twitter.com/IO8isvZXPs
— TMショーン@都心マンション/再開発/共働き子育て (@Tokyomc6) February 6, 2019
ちなみに同じふるさと納税の
返礼品でも、申し込みサイトによって値段が違う? (なぜ?) pic.twitter.com/l1jrole6jm— arinko (@arinko92716355) December 6, 2019
この差は、返礼品が納税者に届くまでのコストの差が顕著に現れているからです。
寄付金額3万円の返礼品ならば、経費上限は15,000円。
- ポータルサイトA経由:サイト利用料・返礼品の調達費・送料で12,000円
- ポータルサイトB経由:サイト利用料・返礼品の調達費・送料で15,000円
- ポータルサイトC経由:サイト利用料・返礼品の調達費・送料で18,000円
フリマアプリのメルカリ、ネットショップのBASE(ベイス)などは出品者が売上金額に対して数%の出品料を支払っていることは知られています。出品料はサイトの健全な運営に欠かせないものです。
しかし、ポータルサイトの運営は民間業者であり、費用の設定は自由に決められます。
それにより生まれるのが、購入金額の差です。
Aサイトでは1万円のものが、Bサイトでは11,000円などはざらです。
出品者側にかかる費用が違うために購入金額が変わっています。
これと同じことが、ふるさと納税ポータルサイト間でも起こっている状況ですね↓
こちらが雫シリーズになります!
全て送料込850円です!メルカリで購入の場合は
出品料でプラス100円になります!気になる方はお気軽にコメントください♪ pic.twitter.com/X07yol5izZ
— 漆黒 (@sikkoku_0905) July 5, 2019
しかし、サイトごとに金額が違ってはいけないだろうととらえる方も。
金額は一定で、コスト差は出品者が負担しています。
手残り金額が大きく目減りしてしまうことも……。
ふるさと納税ポータルサイトでも自治体に入ってくる金額に差が生まれています。
納税者が払う寄付金額は同じでも、費用が少なく、自治体にできるだけ多く残るサイトを活用していきたいですね!
具体例は?
ふるさとチョイスと楽天の3品を比較!
実際に返礼品を比べてみましょう。
大分県佐伯産の本マグロ 1kg
お刺身にしやすい柵(さく)の状態で届けられる本マグロです。
安定供給で楽しんでほしい願いから生まれた養殖のマグロであり、豊後水道の豊かな海で育ちました。
こちらの本マグロ1kg、「ふるさとチョイス」では……
画像出典:ふるさとチョイス
寄付金額42,000円で楽しめます。
しかし、楽天が運営している「楽天ふるさと納税」では、同じ本マグロ1kgが・・
その差額は13,000円です。
差額だけでもう一か所に寄付できますね。
楽天ポイントが「10倍」ついて、5500ポイント返ってきたとしても、まだ差を埋められるものではありません。
大分県佐伯市の和牛ステーキ 100g×8枚
画像出典:ふるさとチョイス
次は、同じ佐伯市の和牛ステーキ。特別な製法で低温熟成されていて、赤身の旨味たっぷりです。
ふるさとチョイスでは……
画像出典:ふるさとチョイス
最高級ステーキなのにお買い得な3万円です。
これが楽天ふるさと納税では……
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こちらもまた楽天ポイントを加味したとしても、ふるさとチョイスとの差を逆転できるものではありません。
大分県佐伯市の『佐伯産青山米』玄米10kg
画像出典:ふるさとチョイス
寒暖差がある地域で作られるお米はおいしいです。佐伯市で作られるお米もその一つ!
玄米で届くので、食べる分だけ精米すればいつでも新鮮です。
これが ふるさとチョイスでは……
画像出典:ふるさとチョイス
以上のように、ふるさとチョイスと楽天ふるさと納税では差額差が大きくでました。
その理由は、返礼品が届くまでのコストの差にあります。
ふるさとチョイスよりも楽天の方がコストがよりかかっているため、同じ返礼品を届けるためには寄付金額を上げざるを得ないのです……。
ふるさとチョイスがオトクな理由は、他のサイトよりもかかるコストが少ないことが考えられます。
それは、他よりも少ない金額でも、自治体へしっかりと寄付が届くことを意味しています。
もちろん、他のポータルサイトでも自治体には寄付金が届いて活用されています。
しかし、差額でもう1つの自治体を応援することが可能なことは事実です。
1円でも多く寄付金を自治体に届けるために、ふるさとチョイスでふるさと納税する
ふるさとチョイスのおトクな活用方法は・・?
漫画で記事にしていますよ!